町議会で令和6年度の一般会計補正予算案が可決され、スマートインターチェンジ(IC)の整備に向けた工事契約が進められています。この事業は前町長の表明から10年が経過しており、町の発展に向けた大きなプロジェクトとして進行していますが、いくつかの課題も浮かび上がってきています。
まず、町道整備に関する現状について、町長は軟弱地盤の発見とそれによる工期遅延について説明しました。令和3年度に始まった現地の路線測量調査では、地盤の軟弱さが確認され、設計の見直しが求められました。これにより、供用開始予定年度はまだ国から示されておらず、見通しは不透明です。
さらに、工事に関わる予算面でも課題が顕在化しています。当初の財政計画では、スマートIC事業に約4億円が見込まれていましたが、現在までにかかった費用は約6億円に達しています。町長は今後の総額が約7億から8億円に膨らむ可能性があることを示唆していますが、物価高騰や人件費の増加など、さらなる予算増が懸念されています。
また、スマートICの整備効果を活用した工業団地の整備や企業誘致も進められている一方で、西町西工業団地の拡張整備については地元地権者からの総意が得られておらず、計画のスケジュールが立っていません。町は工業団地開発・企業誘致部会を組織し、町単独での税制優遇や企業誘致への補助内容を協議しているものの、進展には時間がかかりそうです。
スマートICの整備とそれに伴う地域活性化は、町の未来を左右する重要な課題です。予算の見通しが厳しくなる中で、計画の確実な実行と柔軟な対応が求められています。町民としても、この大規模なプロジェクトが地域にどのような影響を与えるのか、引き続き注視していく必要があるでしょう。
当町はこれまで、中学校建設や図書館、屋内遊戯場もっくるなどの大型建設事業に続き、 今進めている新庁舎建設やスマートIC整備事業などで、町起債残高(借金総額)は今年(令和6年度)が150億円近く、これまでの最高額になります。 町の財政計画により、その後少しずつ減少していきますが、今後も小学校の整備なども 控える中、将来の世代にできるだけ負担をかけない実効性が求められます。
意欲と希望が持てる活力向上のために